第5回目のクリエイターズインタビュー。

前回に続き「DeepOne」の主題歌「realization」について
歌詞という命を吹き込んだ「毛蟹」さんに
オファーを受けた時の気持ち、歌詞にしたためた想いを打ち明けてもらおう。



 《1.今回「realization」のオファーを受けるにあたり、はじめてデモを聴いた時に、どんな風に感じましたか? 》

         バトルものの映像の浮かぶ王道的格好良さ、スピード感のある楽曲だと感じました。
         そのイメージを崩さないよう、かつディープな世界観を損なわないような言葉選びを心がけました。


 《2.歌詞を書くにあたり、どこから制作していくのでしょうか? よろしかったら制作手順をお聴かせください。》
         曲中で一番強いキーワードを決めるところから始めることが多いと思います。
         今回で言えば「realization」ですね。
         「realization」はサビの頭に持ってこられるような「動的なワード」なので
         そのままサビの「動的な部分」を丸っと作り、次に「静的な部分」(Aメロ)
         「間で展開する部分」(Bメロ)などを逆算的に作ります。

         その後、整合性を失わないように各部微調整、という感じです。
         意味だけでなく、発音、韻なども気持ち良くなるように意識します。


 《3.今回、歌詞を制作するにあたり、DeepOneの本編シナリオを全てお読みになったと聞きました。大変ではなかったですか?》

         元々速読は得意なタイプなので、特に苦はありませんでした。
         何よりストーリー自体が面白かったので、凄い勢いで読みきりました!


 《4.普段、歌詞を創る際も、そのように作品を深く触れるのでしょうか》

         原作や脚本がある場合は必ず全て目を通します。
         一度その作品のファンになってしまえば、あとはこちらのもの、です。


 《5.「realization」というタイトルに秘めた想いをお聴かせください》

         主人公、あるいはヒロイン達の「意思の強さ」をとにかく出せるようイメージしました。
         (秘めてはいないかもしれません汗)


 《6.「realization」の歌詞の中で、特に力をいれた部分がありましたら、お聴かせください》
         上記の質問にも書いたのですが、「動的な部分」「静的な部分」「間で展開する部分」の
         バランス、内容が、しっかりストーリーとリンクするように意識しました。

         これは実は「オープニング」としての重要性と同列か、あるいはそれ以上に
         「ゲームを終えた後再びこの楽曲を聴いた時に、ストーリーの熱さや感動をしっかり思い出せる」
         という点を考慮したものです。


 《7.今までの歌詞制作と違い、「realization」に難しいなと感じた部分はありましたか?》

         難しいと言いますか、ストーリーの情報量が多いため
         それらの重要なポイント全てを歌詞中に落とし込めなかったところに、少し悔いが残ります。


 《8.実際に完成した歌詞、李子さんの歌を聴いてみて、どのように感じましたか?》

         李子さんは歌声自体のストレートさもそうなのですが、滑舌の技術が素晴らしく
         多少難しい言い回しや韻の踏み方をしても、きっちりかっちり表現してくれています。
         作詞家冥利に尽きます。


 《9.DeepOneユーザーさんに、一言お願いします》


         本編の前に、後に、沢山聴いて頂けると嬉しいです。